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2018.07.19 Thursday

TBSドラマ　この世界の片隅に

TBS系で日曜日午後９時から放送されているドラマ「この世界の片隅に」

原作が素晴らしかったので　映画が素晴らしかったので

見ようかどうしようか迷っておりました。

物語の舞台は戦時下の広島は呉市　折しも豪雨被害に見舞われた広島県ですが

初回放送の視聴率は20％を越えたと聞きました。

はたして　素晴らしい出来栄えだったと思います。

2時間という制限を受けて、りんさんの立ち位置を薄めていた映画版に対して原作コミックスのそれより、視聴者が理解しやすいように工夫された演出。

物語冒頭で出現する「バケモノ」をどのように表現するのか？にも注目しましたが実写版として考えられる中での処理がお見事

出演者に気を使う必要があるのかもしれませんが、原作より、映画版より北条家も浦野家もそれぞれの心情がきめ細かく表現されているように見えます。

原作で印象的だった、

すずさんがつづらを背負うシーン　

うさぎが跳ねる海の絵

江波に降り立つ鷺　

呉の山々の表現　

それらは丁寧に再現されていたと思います。

現在からの視点もあり、その役を担う榮倉奈々さんは、おそらく物語の最後に現れる少女と繋がるのだろう　と想像しました。　

映画では「悲しくてやりきれない」が　涙腺破壊装置としてではなく上品に使われるのですが TVドラマでは、「サンサーンスの白鳥」がその役を担うようです。

白鳥の旋律を奏でるピアノは、なんどか音程を外します。

日本人の全てが、すずさんや周作さんの未来に起こる惨事を知っております。

物語の中の人は、それを想像すらしていないのに。

戦時を明るく、誇らしく、前を向いて歩く市井の人々を待つ残酷な運命を予感させる

あるいは見るものに　それを見届ける覚悟を促すための　サンサーンスなのだと理解しております。

まだ原作を見ていない　まだ映画を見ていない　全ての方におすすめできるドラマです

ドラマを見てから　映画を見ても　原作を見ても　その全てがきっと期待を裏切らないと思います。

第一回放送は、22日（日曜日）午後2時から再放送される予定です。

第二回放送は　同日午後9時から

予約録画設定してね。