2007.09.08 Saturday
ハンドルから手を離すな
昨日は更新できず、早々と床につきました。 と、言いますのは。テレビ放送などで2輪レースをご覧になった方は、選手が転倒コースオフを喫したとき、彼らが決してハンドルバーから手を離さない事に気付いた方もおられるでしょう。 ライミンブログ読者の中には鈴鹿経験者もおられますが、そうですよね? 理由はいくつかあると思いますが、大きくは怪我を防ぐためと聞きました。 バイクに限ったことではありません。 自転車でも同じです。理由は、転倒時にハンドルバーから手を離すと、反射的にその手を使って体を守ろうとするからです。 そうすると多くの場合、手のひらや前腕部を痛める事になります。ハンドルバーから手を離さずにおくと、最初に路面と接触するのがハンドルバーエンドとなります。 そこで最初の衝撃を受け止めてもらいます。 次に路面と接触するのは、肩から上腕部となります。 大腿部に次いで大きな筋肉群である肩周りは、掌に比べると衝撃に強いと言えます。 特にレーサーの場合はパッドの入ったスーツを着用していますので、より安全ですね。 因みにバイクと一緒にコースアウトしてゆくレーサーは、しかるべき後、ハンドルバーから手を離します。そうして運動エネルギーをバイクに移譲するのです。 バイクはレーサーの分を引き受けて滑ってゆきます。レーサーはバイクと一緒に壁まで到達したときに受けるものより、少ないダメージで済みます。 この後、再スタートを切る事も可能な場合すらあります。 このような高速での事案に限らずとも、「ハンドルバーから手を離さない」を守れば、交差点内などで希に起こる「立ち転け」時にも最小限の怪我で済むはずです。
ただ、自転車といえども手袋やヘルメットの装着をお勧めしたいところです。4輪車レースではどうでしょう。 米国のストックカーレースでは、窓は開けられた状態ですが、そこには布製の網がはられています。 ラリー車両では決して窓を
あけた状態では戦いません。 いずれもコースアウト時、横転時に搭乗者の腕が車外に放出されるのを防ぐ目的からの選択です。 迫りくる路面やコンクリートを目の前にしたとき、人間は反射的に手で体を守ろうとします。 公道上でも峠道を走行するようなときは、十分に速度をコントロールする事が肝要ですが、もし、速度を上げて走行するときには、全ての窓を閉めた方が賢明と言えます。さて、昨日の事。

折からの台風の影響を受けてか不安定な雲行きでした。どうしても買い物に出なければならなかったため、子供の自転車を借りました。泥よけの素材がペットボトルのようなものなのですが、これが悪さをしました。雨にに備えてハンドルに掛けておいた傘が、車道から歩道に乗り上げるときに泥よけに接触したようです。 その反動で泥よけが前輪に巻き込まれてしまいました。当然、前輪はロックし、いわゆるジャックナイフ。 前のめりに転倒です。
幸い歩行者を巻き込むこんだり、停車中のバイクに接触することは無かったのですが、「ハンドルバーから手を離さなかった」ため、右肩から地面に激突しました。 刹那、右こめかみも強打し、しばらくは動けませんでした。冗談抜きで「死ぬかと思った。」タイヤに絡まった泥よけを外すのに、5分ほども要したでしょうか。 その間に気分が悪くなったりしないことを確認し、買い物は済ませました。 帰宅後、まずは泥よけを調節し、着替えましたが、右肩からは出血の後があります。 冷湿布を施しましたが、その後、酷く乾燥することはなかったので大事とはならなかったようです。 もちろん、右手甲の火傷も右肩も酷く痛みます。 就寝時も、自らの腕の重さを自覚することとなりました。 痛まない姿勢は限られています。 出来ることならお仕事もお休みしたいところですが、もし、忙しかったらもったいない。もし、暇だったら何とかなる。などと思いながら過ごしています。全て自分の不注意から起きた、いわば自業自得の怪我です。 しかし、そうなるだろうと予想しての結果でもありません。 日常に潜む魔を感じた次第です。ただ、火傷の後の処置を知ること。 転倒してしまったときの心構えを知ること。それぞれの状況に合わせた装備や服装を整えることの大事さも再確認しました。みなさんも、どうぞお気を付けください。