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2006.10.22 Sunday
福岡いじめ自殺事件に思う
福岡いじめ自殺事件。先日より新聞テレビを賑わせています。 子供を育てていない方々も、もちろんご存知でしょう。 亡くなったお子さんの葬儀が終わり、件の担任が体調を崩して入院した、というニュースの後は、これといった情報は無いようです。虐めやすかったといって憚らない当の担任。 いじめの報告が上がらないと言って憚らない教育委員会。 確かにどちらも酷いですし、改善すべきです。 亡くなったお子さんと御家族には、お悔やみの言葉をかけたいと思います。 しかし、死んでしまったお子さんを救う事が出来たのは、何？誰？ どうすれば、救えたのでしょうか？ 個人的な意見を述べたいと思います。 ご興味のある方はどうぞ、続きを。
この事件を受けて、カウンター越しにお話をします。 色々な世代の方とお話をします。
色々なご意見があります。 昔はこんな酷い先生は居なかった。という意見があります。 そうでしょうか？ 私が思うに。 それぞれの時代に、酷い先生はいるはずです。私の親の世代には。 日本国籍を持たない生徒に、あからさまな差別をする先生が居たそうです。 また、人より足が長いという理由、天然パーマだから、色が白いから、今だったらプラスになりそうな特徴が原因でいじめがあったそうです。 付け届けをしない家庭とする家庭で差別を行う先生もいた（居る）ようです。 概ね、昔の先生は、お育ちの良い方々が多いようで、育ちの悪い子供、勉強が出来ない子供、貧乏な子供が嫌いだったようです。私の時代にも、馬鹿な、酷い、信用できない、駄目な、先生はいましたよ。 思い出しても腹の立つ個人はいますね。 一度だけ、授業中に腹が立って、悔しくて、情けなくて、泣いた事もあります。２人の子供を育てる中、先日、生まれて初めて、学校にクレームを付けに出向きました。 内容は今回の件に関係が無いので、敢えて書きませんが、基本的人権に関わるような事ではありませんでした。 今の先生が昔より優れているとも劣っているとも思いませんが、
人権に対する意識や対応は、昔より進歩していると感じます。 時代が、そういう時代です。しかし、子供の気持ちを考えない教師の言動がきっかけとなって、自殺がおきました。 確かに、この教師の軽率な言動が、原因の一つである事は確かなようです。 しかし、本当の原因は、他にあるのではないだろうかと考えます。例えば老人や子供を襲った無差別殺人の犯人が言います。 「誰でも良かった。」と。 果たしてそうでしょうか。 誰でも良かったと言って、広域暴力団や空手道場に押し入った例はありません。 事を起こした人が「○○が原因」と言ったからといって、鵜呑みにしていいものではないでしょう。この記事を読んでいる方の99％はいじめにあったり、加担したり、見て見ぬふりをした事があるはずです。 心の底から嫌になったり、いっそ死んでしまいたいと考えた事は無いですか？
それでも、それを乗り越えて、今があります。 それを乗り越えられなかったのは、どうしてでしょう。 やはり、本人の個性や家庭、親子関係に問題の大半があるのでは無いでしょうか。
今を我慢して、将来を夢見る。 希望を持つ。 万人が敵に思えても、味方が一人でもいると思える。 それが家族（親）が最後の砦であるはず。 死ぬほど辛いのなら、恥ずかしくても相談できる。 そんな事を、場所を提供できなかった、そんな状況を気づけなかった親に責任は無かったのでしょうか？ 件の担任の未熟さは疑うものではありませんが、彼のせいだけにしてしまっては事の本質を見失うと思います。 最初から、学校教育と家庭教育を意識する事。 学校に頼りすぎない事。 自分の子供のことなのだから、最後は自分で責任を取る事。
先生も自分も子供も同じ人間。 同じように色々な欠点、長所があります。 先生を職業にしているからといって、ある種の特性を持っているという事は無いと思います。 面白いお話をする人は、往々にして人の事を肴にしてしまいます。 下らない事、必要のない事を言わない人は、無口で面白い事も言いません。 穏やかで我慢強い方は、その内ノイローゼになってしまうかもしれません。 竹を割ったようで、さっぱりした人と、脳みそ筋肉とは同義語かもしれません。
自分の子供が精神的に病んだり、自殺したりしてしまわないために、親がすべきは、担任の値踏みではありません。 親としての自覚です。春秋思想というものがあります。
聞きかじりですが。 春夏秋冬。 人生はこの順番ではありません。 冬から始まり、秋に終わるそうです。 子供時代は冬です。 子供は生命力に溢れているので、冬の雪の下でも生きられます。 そんなに自由が無くてもいいんです。 親が命令したら良いんです。 我慢させたら良いんです。 そして、春が来て、夏に思い切り働き、子育てをして、秋に自分の人生の収穫を確認して、やがて来る冬に終わりを迎えるのだそうです。 子供には、今を我慢させて、来るべき
楽しい大人を想像されるというのが、今回の結論と結びます。
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