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2007.08.04 Saturday

デザインの力

author : rhymin' master

皆さんは乗用車を選ぶときに、何を重視されますか？　価格・燃費・大きさ・メーカー・色々あるでしょうが、デザインで選ぶという方もおられると思います。

オリジナリティ溢れるデザインだからら良いという考えもあれば、無難だから良いという考えもあるでしょう。四隅にタイヤがひとつずつ付いていて、前照灯があり、ラジエーターグリルがその間にあり、窓付きのドアがあり、法制によって枠を制限されたサイズがあります。　色々な色が選べますが、花柄やストライプ、チェック柄の車はありません。　何かが何かに似ているという感じを受けることはありますが、多くは何かに似ています。　まったく独創的なデザインなどは無いといっても良いかもしれません。

しかし、ビートル、ミニ、フィアット500、２CV、フェラーリ、ポルシェ、スーパーセブン、等、確固たるスタイルを、イメージを築いている車達も存在します。　これらの車を真似した車はあまた存在します。

さて、突然ですがある車のサイドウィンドウを写真に収めてあります。　このウィンドウグラフィックから、車名が判りますか？

答は、、（光岡自動車がお好きな方はクリックしないで下さいね）

今秋、日本でも発売される新型フィアット500です。　先の大戦後、イタリアに現れた国民車フィアット500のリメイク版です。　ドイツはビートル、英国はミニ、フランスは２ＣＶ、イタリアは500です。　ルパン３世の愛車としても有名ですね。　今でも熱狂的なファンを全世界の持つ500をフィアット自らリメイクしました。

この写真が元のものです。　こうしてみると、ウィンドウグラフィックはまさしく現代の車のものです。　当時は顧みる必要の無かった空力への配慮が見受けられますね。　ここだけ見ると、新型シビックの欧州版や同じくフィアットの新型プントのように見えます。　間違えた方はおられませんか？　それなのに、全体を眺めると、クラシックな雰囲気があります。　どこから見ても、あの、フィアット500そのものを体現していますね。　これぞ、デザインの力ではないでしょうか？

現代の車を利用して、前後のボディパネルを張り替えてクラシックカーの雰囲気を表現しているのは、日本の光岡自動車です。　しかし、かの車達はドア付近の造形と前後パネルのデザインに統一感がありません。　まったくありません。　とってつけたとはまさしくこのこと。

思うにフィアットのデザイナーは、「我こそはミケランジェロの子孫、ダビンチの末裔」とばかりに彫刻的なデザインを目指しているのでしょう。　最後の最後まで妥協を許さずに、、。

見れば見るほど500のデザインは素晴らしいと思います。　私が使用するには少々小さいのですが、所有欲をそそられます。　内装も素晴らしいですよ。　デザインだけで欲しくなる日本車がもっともっと増えることを祈ります。

写真は、新潮社発行「ENGINE.」より転載させて頂きました。

| 車 | 01:05 | comments(0) | - |

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